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ブラウン管テレビの使える撮影スタジオ

GRID SPACE 旗の台で、ブラウン管テレビを「置く」から「組む」へ進化させた話

GRID SPACE 旗の台では、ブラウン管テレビを最初から“置き物”としてではなく、レイアウトを組める演出素材として考えてきました。

ブラウン管テレビとオシロスコープの組み合わせ

この発想は、実は系列店1号店の「レトロポップ平和島」スタジオでブラウン管テレビを置き始めてから見えてきたことの延長にもあります。(現在は2店舗のみです)

レトロポップ平和島では、ブラウン管テレビが空間の印象を育てる大きな要素になりました。
丸窓や曲線のある家具、レトロポップな色や小物の中にブラウン管テレビが入ることで、ただかわいいだけではない、少し不思議で印象に残る空気が生まれていったように思います。

ただ、その一方で見えてきたこともありました。
ブラウン管テレビは、ただ置いてあるだけでも目を引く要素ではあるのですが、撮影で本当に強く使おうと思うと、それだけでは足りないということです。

一角の見せ場としては成立しても、引きで見た時にどう空間全体とつながるか。
人物が入った時に、ただの背景で終わらず、どう舞台として機能するか。
台数があること以上に、どこに置くか、どう並べるかで印象がかなり変わることも、レトロポップ平和島で少しずつ見えてきました。

だからこそ、GRID SPACE 旗の台では、ブラウン管テレビを最初から“組めるもの”として考えるようにしました。


レトロポップ平和島で見えたのは
ブラウン管テレビが空間の印象を変える力でした

レトロポップ平和島でブラウン管テレビを置き始めた時、最初に感じたのは、やはり空間の印象が変わることでした。

ただ古いテレビがある、というだけではなく、丸窓やソファ、レトロな小物の中にブラウン管テレビが入ることで、空間全体の空気が一段深くなる感覚がありました。

レトロポップ平和島のブラウン管テレビ
↑レトロポップ平和島のブラウン管テレビ

写真にした時も、ただかわいいだけではなく、少し引っかかりが残る。
MVやアーティスト写真でも、背景の中に少しノイズが混ざるような感じが出て、それが平和島らしさのひとつになっていったと思います。

実際、平和島ではブラウン管テレビがかなり印象に残る要素になりました。
丸窓と並んで、空間の特徴として思い浮かべていただくことも増えましたし、撮影の中でも使われ方が少しずつ育っていきました。

この時点で、ブラウン管テレビはただの小道具ではなく、空間の印象を変える要素になっていたと思います。


でも、「置いてある」だけでは足りないとも感じました

ただ、平和島でブラウン管テレビを使っていく中で、手応えと一緒に課題も見えてきました。

それは、ブラウン管テレビは置いてあるだけでも目を引くけれど、それだけだと“一角の背景”で止まりやすいということです。

 

↑レトロポップ平和島のブラウン管テレビ

写真一枚で見れば成立していても、MVのように引きの画が必要になった時や、人物を動かしながら複数カットを撮ろうとした時には、もう少し空間全体の中で役割を持たせたいと思うようになりました。

また、台数を増やすこと自体はわかりやすいのですが、実際には台数よりも、どう並べるか、どう距離を取るか、何と組み合わせるかの方がずっと重要でした。

同じブラウン管テレビでも、

  • 壁際に寄せるのか
  • 空間の中に出すのか
  • 高さを揃えるのか、ずらすのか
  • 人物との間に抜けを作るのか
  • 他の什器と組み合わせるのか

で、見え方はかなり変わります。

つまり、ブラウン管テレビは“ある”だけでは完成しなくて、空間の中でどう機能させるかまで考えないと、本当の意味では強くならない。
レトロポップ平和島で使い続ける中で、そういうことが少しずつ見えてきました。


だからGRID SPACE 旗の台では
最初から「組めるブラウン管」を考えました

ブラウン管に囲まれたソファースペース

GRID SPACE 旗の台では、ブラウン管テレビを最初から固定展示のように考えていませんでした。

もちろん、並んでいるだけでもある程度のインパクトはあります。
でも、それだと結局は“ブラウン管テレビが置いてある背景”で終わってしまうことも多い。

GRID SPACE 旗の台でやりたかったのは、そこではありませんでした。

GRID SPACE 旗の台では、ブラウン管テレビを撮影ごとに組み替えられるレイアウト素材として考えています。
位置を変える、高さを変える、他の什器と組み合わせる。
そうすることで、同じ空間でも毎回違う画の組み方ができるようになります。

暗闇で使うブラウン管テレビ

たとえば、

  • 密度を上げて圧を出す
  • あえて間を空けて抜けを作る
  • 横に流して広がりを見せる
  • 縦に積んで高さを強調する
  • 人物を囲むように配置する

といったことができるだけでも、ブラウン管テレビの役割はかなり変わります。

ここで大事なのは、ブラウン管テレビが“背景の飾り”ではなく、“演出を組むための素材”になることです。
MVで使える演出要素のブログ記事はこちらをご覧ください。


GRID SPACE 旗の台では
ブラウン管テレビの「関係性」に注目

ブラウン管テレビは台数が多い方が強い、という見え方もあると思います。
たしかに、ある程度の物量があると、それだけでインパクトになる部分はあります。

でも、GRID SPACE 旗の台で本当に大事にしたかったのは、台数そのものではなく、空間の中でどう関係づけられているかでした。

どこに置かれているか。
人物とどれくらいの距離を取るか。
何と組み合わせるか。
引いた時にどう見えるか。

ここが整っていないと、いくら台数があっても、ただ物が集まっているだけに見えやすいと思っています。

逆に、同じ台数でもレイアウトが整っていると、空間全体の説得力がかなり変わります。
ブラウン管テレビだけが主張するのではなく、周囲の什器や奥行き、抜け感の中で機能し始めるからです。

旗の台では、ブラウン管テレビをひとつの“塊”として見せるより、空間のレイヤーのひとつとして機能させる感覚を大事にしています。


「映せる」ことと「どう見えるか」

GRID SPACE 旗の台では、ブラウン管テレビに映像を流せるようにもしています。
ビデオカメラにつないだり、HDMIコンバーターでパソコン映像を流したり、撮影現場で使いやすい状態を整えてきました。

ただ、本質は“映せること”そのものではないと思っています。

映像が流せるのは便利ですし、表現の幅も広がります。
でも、それ以上に大事なのは、流した結果どう見えるのか、空間の中でどう効くのかです。

映像が流れているだけで終わるのか。
人物が入った時に、その映像も含めて空間の一部として成立するのか。
ブラウン管テレビがただのギミックではなく、作品の空気にどう関与するのか。

GRID SPACE 旗の台では、接続できる便利さよりも、その先の見え方まで含めてブラウン管テレビを考えたいと思っています。

ブラウン管テレビにビデオカメラを接続する


GRID SPACE 旗の台でブラウン管テレビを使う意味は
「背景」ではなく「構造」にあります

旗の台では、ブラウン管テレビを一角の売り面として置いておく、という考え方ではなく、空間全体の構造の中に組み込む感覚を大事にしています。

MVでも、対談でも、ルック撮影でも、背景としてただ強いだけでは足りないことがあります。
撮る側からすると、どう組めるか、どう引けるか、どう人物を立たせられるかの方が、実際には重要だったりします。

そう考えると、旗の台でのブラウン管テレビは“背景”というより“構造”に近いです。

  • 空間の奥行きを作る
  • レイヤーを増やす
  • 人物との関係を組む
  • 画の圧や抜けを調整する
  • 毎回違う勝ち筋をつくる

こういうことができるからこそ、ブラウン管テレビは置物ではなく、撮影を組み立てる要素になると思っています。

ブラウン管テレビに別々の映像を出力する

標準で移動しやすいラックに乗せているので、利用者のアイデアで色んな組み方を立体的に構成することができます。


レトロポップ平和島で育ったブラウン管は
GRID SPACE 旗の台で別の答えになりました

レトロポップ平和島で育ってきたブラウン管テレビの手応えを、そのままGRID SPACE 旗の台に持ち込んだわけではありません。

レトロポップ平和島では、ブラウン管テレビは空間の空気を育てる要素でした。
丸窓や曲線、小物や色の中に入ることで、少し不思議で印象に残る空気をつくる役割が大きかったと思います。

一方でGRID SPACE 旗の台では、ブラウン管テレビは空気を育てるというより、撮影を組み立てるための構造として再設計されています。

同じブラウン管テレビでも、空間が変わると求められる役割は変わる。
だからこそPODBASEでは、ブラウン管テレビを“同じ設備”として扱うのではなく、場所ごとに違う形で進化させてきた感覚があります。

そもそもの始まりは、レトロポップ平和島での試行錯誤でした。
もし平和島でブラウン管テレビがどう育ってきたのか気になる方は、こちらの記事もあわせて読んでみてください。

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