色でここまで変わる。Nanlite Pavotube 6本の使い方と演出例(GRID SPACE 旗の台)
地下だからこそ、光の変化がそのまま効いてきます
GRID SPACE 旗の台は、少し特殊な地下物件です。
天井高は3.3mあり、外光も入らない完全遮光の環境なので、
時間帯や天候に左右されずに撮影しやすいのが特徴です。
その一方で、この空間をしっかり活かそうと思うと、
やはり照明の使い方がかなり重要になってきます。
特に、少し色の入った光を加えるだけでも、
同じ背景なのに印象がかなり変わることがあります。
そこでGRID SPACE 旗の台では、
無料貸出の照明機材のひとつとして Nanlite Pavotube を6本用意しています。

今回は、このPavotubeを使うと
どんなことができるのか、どう使えばよいのか、
できるだけわかりやすくまとめてみます。
GRID SPACE 旗の台にある無料貸出照明
このスタジオでは、以下の照明機材を無料で貸し出しています。

- NANLITE FS-300B ×2
- Amaran F22c ×1
- NANLITE Pavotube ×6
今回ご紹介するのは、このうちの NANLITE Pavotube です。

これらはすべてスタジオレンタル料金に含まれているため、
追加費用なしで使っていただけます。
照明について全体で知りたい方は、こちらの記事も参考になると思います。
用意しているPavotubeは3サイズ・合計6本
スタジオにあるPavotubeは以下の構成です。
- Pavotube II 6C(25cm)×2
- Pavotube II 15X(60cm)×2
- Pavotube II 30X(120cm)×2
サイズ違いをそれぞれ2本ずつ用意しているので、
左右対称に使ったり、長さを変えて配置したりしやすくなっています。
系列店の 「レトロポップ平和島」 でもかなり好評だったため、
GRID SPACE 旗の台でも導入しました。
ポイントは、1本でも演出はできますが、
複数本あることで一気に空間演出がしやすくなることです。
たとえば、
- 背景に仕込む
- 床に置く
- ブラウン管テレビの後ろに配置する
- 左右対称に置いて空間を整える
など、組み合わせ次第でかなり幅が広がります。
実際にスタジオで使用したイメージはこちらをご覧ください。
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無料で使えることにも意味があります
Pavotubeは、見た目がきれいなだけでなく、
撮影現場ではかなり使い勝手の良い照明だと思います。
ただ、これを一から揃えるとなると、
購入でもレンタルでもそれなりにコストがかかります。
今回スタジオで用意している6本分を購入しようとすると、
ざっくり20万円以上はかかりますし、
レンタルする場合でも費用に加えて返却の手間も出てきます。
GRID SPACE 旗の台では、
ご利用いただく方の時間的・金銭的コストを少しでも抑えられるようにしたい、
という考えで、こうした照明も含めて使いやすい状態を整えています。
費用感については、こちらの記事でも詳しくまとめています。
簡単な使い方ガイド
普段使い慣れている方は飛ばしていただいて大丈夫ですが、
初めての方は少し戸惑うこともあると思うので、
最低限の使い方だけ触れておきます。
最初に覚えておきたいのは、
「MODE」 と 「SWITCH」 を使い分けることです。


その中でも、まず押さえておきたいのは
以下の2つのモードです。
- CCT = 色温度
- HSI = 色相
CCT=色温度
こちらは基本的に白い光ですが、
冷たい色味から温かい色味まで調整できます。
ナチュラルに背景へ光を足したいときや、
空間の温度感を少し変えたいときに使いやすいモードです。
HSI=色相
こちらは自由に色を変えられるモードです。
個人的には、Pavotubeを使う大きな魅力は
この HSIモード にあると思っています。
「色を足す」だけで、
同じスタジオでもかなり違った印象を作りやすくなります。
Pavotubeの活用事例
CCTモードで、さりげなく背景を整える
まず CCTモード の場合です。
たとえばこちらの対談コーナーも、
何も入れないと少しのっぺりした印象になることがあります。

そこにPavotubeを仕込むと、
背景にほんの少し光が乗るだけで、
空間に奥行きが出やすくなります。上の画像と比べるとかなり印象が変わるのがわかります。

ちなみにこちらの場合は4箇所にPavotubeを仕込んでいます。パッと見はそこまで変わらないものの、ほんのちょっとした工夫で印象が変わります。

派手な変化ではないのですが、
こういう少しの差が、
結果的に全体の印象を整えてくれることも多いと思います。
対談背景の使い方については、こちらの記事も参考になると思います。
HSIモードで、空間そのものの空気を変える
次は、Pavotubeならではの HSIモード です。

下の画像はもともと室内灯だけで撮影した状態でも、
無機質な雰囲気があってそれはそれで成立します。

そこに、たとえば Amaran F22c でトップライトを加えた上で、
さらにPavotubeで色を足していくと、
空間全体の印象がかなり変わってきます。

ブラウン管テレビの光だけでも十分にかっこいいですが、ここに色を加えていくと…

片方がブルー、片方がピンクだとかなりサイバーな雰囲気に

オレンジ×グリーン

レッド×イエロー

などなど、色を変えるだけで一気に雰囲気が変えられることができます。例えばMVとかでも、イントロとサビで色を変えるだけでも雰囲気が変わるのでおすすめです。
例えばイントロではブラウン管テレビの光だけの静かな感じで、サビで一気に色をつけるなどの緩急をつけた演出も可能ではないでしょうか。
- 青系を入れる → サイバー寄り
- ピンク系を入れる → ポップ寄り
- 紫系を入れる → 少し非現実的
- 緑系を入れる → 実験室っぽい不穏さ
といったように、
同じ背景でも色によってかなり見え方が変わります。
特にシルバー背景のブースでは光が反射しやすいため、
色の違いがよりわかりやすく出やすいです。

シルバーロッカー背景については、こちらの記事でも触れています。
トップライトとして使用したAmaran F22cについては、こちらの記事も参考になると思います。
ブラウン管テレビと組み合わせると、さらに雰囲気が変わります
Pavotubeは単体でも使いやすいですが、
個人的には ブラウン管テレビと組み合わせたとき に
かなり面白いと感じています。

ブラウン管テレビの光だけでも十分印象的ですが、
そこにPavotubeの色を少し足すことで、
- レトロ寄り
- サイバー寄り
- 不穏な実験室寄り
- 少しポップな方向
など、同じブラウン管テレビでも見え方を動かしやすくなります。
ブラウン管テレビの使い方については、こちらの記事で詳しくまとめています。
まとめ|色を足すだけで、空間の印象はかなり変わります
Pavotubeは、
ただ色を変えられる照明というだけでなく、
空間の印象そのものを変えやすい道具だと思います。
特にGRID SPACE 旗の台のように、
地下で完全遮光の環境だと、
照明の変化がそのまま空間の空気に反映されやすいです。
だからこそ、
このスタジオではPavotubeを6本用意して、
複数本を組み合わせながら使いやすいようにしています。
色を少し足すだけでも見え方はかなり変わるので、
撮影内容に合わせていろいろ試していただけたら嬉しいです。
スタジオ全体の考え方や、
制作チームにとって使いやすいポイントについては、
こちらの記事でもまとめています。